フリーランス農家のきしころです。僕も普段狩猟しています。
先日花巻猟友会のfacebookページが大炎上しました。
殺伐としたコメント欄を見ながら、狩猟者と狩猟批判者(動物愛護等)の関わり方やお互いの行動について僕なりに考えてみましたのでご覧ください。
本記事には鹿の死体を含む過激な画像が含まれています。
記事内にfacebookコメントをスクリーンショットで紹介しています。(facebook側でも公開投稿になっているためモザイクはかけません。)
本記事をご覧の方も一度考えてみてください。
狩猟は一般社会に理解されないと認識すべき
そもそも論になるのですが、狩猟者は鹿の死体や狩猟動物の血が混じっている写真が一般社会に理解されないことを認識すべきです。
今回炎上した写真は鹿の死体を11頭並べて笑顔で写っている写真です。
インパクトが強い写真なのでこちらの掲載元をご覧ください。
普段狩猟している僕でも、少々刺激が強い写真。 これが炎上するのはまあ至極当然という感じ。
法律違反の写真ではありませんが、狩猟者として当たり前の写真が一般社会に理解されないことを認識していないと、今回の様な大炎上に発展することは間違いないでしょう。
今後狩猟者は今回の事件を忘れないするべきです。
しかし、たまたま拡散されたのが彼ら花巻猟友会だっただけで、鹿の写真一体並べていてもいざ動物愛護の方々に知れれば途端に攻撃の対象になるでしょう。僕にも脅迫まがいのコメントやメールが来たことは何回かあります。
今回駆除された11頭の鹿は写真を獲っていなくても駆除されている事実に変わりはないので、批判が表に出てきただけ議論のいい機会として捉えることにしました。
まずは狩猟者と動物愛護の方はどのように付き合っていくべきか、また、それぞれの立場でどのような行動を取るべきか?です。
批判者は議論を展開すべき
今回拡散された写真のインパクトは、一般社会において強烈なインパクトを与えます。
だからといって感情論で猟師はサイコパスだのお前らが死ねとか言ってても何も解決しません。
僕は下記の様なコメントを残しています。本当に鹿を守りたいなら議論にもっていくだろう。と
批判してくる方の99%が、議論に持っていこうとしません。狩猟者を鬼畜だの暴言を吐けるだけ吐いて帰っていく。暴言に賛同する方がいれば一緒になって「こいつらを許すな!」と盛り上がる。
聞きたいんですけど、それで鹿や狩猟動物は救われるんですか?あなた達はなんのために声をあげているのでしょう?
僕には自己愛、承認欲求を満たすために攻撃している。
このように見えます。狩猟者が議論を呈しても、誰も乗ってきません。悲しいかな。僕ら猟師は結構歩み寄ってると思うんですけどね。
動物愛護の方から議論を呈されたのは僕が見る限り数千件のコメントで1件のみです。
オオカミの再導入によって自然な個体数変化を狙うといったものですが。僕には不明点が多すぎてまだなんともいえません。
オオカミ再導入については、所感ですが鹿を狙うのでは無く、家畜やペットを狙い出す気がします。自然の鹿はすばしっこいですからね。
狩猟動物を狩猟者から守りたいなら、狩猟者を叩くのでは矛先が違います。何故なら日本は法治国家であり、僕らは法律に従って狩猟を行っています。
狩猟動物を保護するなら、狩猟法廃止を求めて国に声を上げるでしょう。しかしそんな活動を一度も聞いたことがありません。あるなら教えてほしいです。
批判してくる人の多くが動物愛護的考えをしており、普段から狩猟者に嫌悪感をもっているようで、今回の引き金となった写真をみせられては感情が先走ってしまう模様。
鹿を駆除しなければ作物が育たないことを説明しても、「鹿を殺すな!」の一点張り。
鹿を殺すな!野菜が作れないのは関係ない!代案もない!とにかく殺すやつはサイコパス!
これでは世界から戦争がなくならないなと思った次第。
狩猟者はなるべく不快感を与えないべき
ハッキリ言ってしまえば、動物愛護の方々と相容れるのは絶対に無理です。無理。
議論しようとせずにギャーギャー泣きわめく話の通じない子供だと思っておきましょう。そんな狩猟者がとるべき行動は以下の2つ
- なるべく刺激しない
- ブロックする
刺激しない方法は大体的に写真を上げたり、笑顔で写っている写真は辞めることです。
特に炎上すると思う写真は
「雪に血がついてる写真」です。
狩猟会最大の炎上事件といえば、下記の記事でしょう。
こちらでも白い雪にうさぎの血がつくことでファーストインパクトが大きく大炎上を引き起こす理由になっていると考えられます。
無視するのもおすすめです。今回の件で分かりました。動物愛護の方々とまっとうな議論はできない。と。
暴言を吐く方は訴えられても仕方ない
先日こんなニュースがありましたね。
「嫁がブス」の書き込みに200万円の請求 DeNA井納投手の妻が執念の投稿者追跡
今回の場合、facebookという実名で脅迫の様な文章を全世界に公開投稿している方がちらほらみられます。まさか、、、上記で紹介した慰謝料請求の事件を知らないのかな?
僕が弁護士なら、誹謗中傷書きまくったITリテラシー低い人達相手に、一斉損害賠償請求ビジネスしますね。花巻猟友会に連絡して。
一度書き込んだコメントは一生消えません。何度も言いますがここは法治国家です。自分の感情を抑えず表に出して誹謗中傷する方は、鹿を笑顔で殺して楽しんでいる方となんら変わりのないことを認識したほうがいいでしょう。
さすがに意味不明なコメント5選
ここはちょっとネタになってしまうのですが、こんなコメントもあるよという一例です。
花巻が津浪に呑まれろ。
いやいや、、、過激すぎるだろ。。。さすがにこのレベルになるとまじでやばいですね。。。
僕には鹿を殺してめちゃくちゃ笑顔で写真撮ってる人より、こんな暴言実名で書きこめる人のほうが恐ろしいですね。
飛び道具を使えば小学生だって鹿くらい殺せますよね?
お?日本は法治国家なんだが、飛び道具は狩猟法違反じゃないかね?法律違反助長ですか?
ていうか鹿の生命力舐めてんのかな?死ぬわけないでしょ。
シリア行け!
狩猟全く関係ないやん。。。
合掌
おおお。合掌は僕もしてますがそんなしませんね。
殺人衆
自分等の家族も撃てますか??どういう理論なんでしょうか。
様々な感情が渦巻く世界で
戦時中であれば、天皇は誰もが尊び、誰もが日本の負けを予想することはなかった。情報が統制され、自分の意見を言うことなんて叶わなかった。
今は違う。インターネット、SNSの発達により様々な意見へ瞬時に触れることができる。
今回炎上した鹿の写真1つにとってもそうだ
- すげえ
- グロい
- サイコパス!
- 美味しそう
- ありえない
誰もが自分の意見を率直にその場で言えるこの世の中で、議論をしないのは非常にもったいない。せっかく情報の統制が行われていない自由な社会だ。
皆でよりよい形を探っていきたいと思うのは僕だけなのだろうか?批判者には是非その感情を有効な形にして行って欲しい。
これからの狩猟者へ
狩猟は今、ブームを迎えている。同じ狩猟者でも尊敬できる人もいれば、人格が終わってると思う人もいる。
命の最先端をビリビリ感じる狩猟は、人の本性がでる。
こんな事件が多いと、新しく狩猟を始める方が少なくなってしまわないか懸念される。
正直、鹿やイノシシの頭数はもう抑えられないでしょう。テクノロジーを使って大量に殺さない限り。先日我が家から500mほど離れたローソンで鹿が死んでました。
田舎に住んでいる人にとって鹿やイノシシは脅威です。都会の方には絶対にわからない感覚。僕はこの3年で3回車で鹿にぶつかってます。こっちが死んでてもおかしくないレベル。ちなみに乗用車で轢いても鹿は死にません。トラックなら死ぬ。
狩猟をし、自分で獲った獲物を捌き食べることは非常に趣があります。「趣味」とは言いませんが僕は「生活の一部」となっています。
非常に肩身の狭い業界ではありますが、やりたいと思うその気持ちを信じてこちらへ来てください。
素晴らしい狩猟者と山で出会えることを願っています。