学生が路上で写真を売ってビジネス感を得た話

フリーランス農家のきしころ(@kagoshimato)です。僕がビジネス感を学んだのは本でもセミナーでも無く、

路上販売

でした。そう、たまに大きな駅前で写真とか詩とかを売っているあれです。こんな感じでやってました。

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厳密には違法行為かつ通行の妨げにもなってしまうこともありましたが、ここからビジネス感を学んだ事が今でも非常に役に立っているので経緯などを書いておこうと思います。

何故路上なのか?

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そもそも何故路上販売など始めたのでしょうか。学生の時は【いかに時給のいいバイト】をするか?というのが友人との話になると思います。僕も時給は大事にしていたのですが人と違うことには人一倍興味がありました。

そこで当時していたバイトの前に時間が余っていたので何か出来ること(お金を稼げる事)はないか?と考えていた所思いつきました。正直僕自身、路上販売を何人も見てきましたが自分が買った事はありませんでした。

学校が終わってから3時間程度の時間が余っていたので、バイトがある日は本を1冊以上読んでいました。

本屋で写真撮影の本を見ており、これなら自分なりに頑張っていて、人と話すのも好きだったため路上での写真販売だったら有益な時間になる。と素人ながら思いついたのです。

日本各地を旅行(海外もちょろっと)していたので、日本の絶景を伝えたいという思いも多少はありました。販売前は俺の写真だったらむっちゃ売れる!と思っていました。(facebookなど反応よかったため)本記事見出しの下に挿入されているのが販売していた写真の一部です。

やろう!と決めてからは早いもので、コンビニでテープを購入し、学校に置いてった廃棄品のポスターやダンボールをかき集めて写真を置く土台を作成。カメラのキタムラで即印刷して翌日から販売を始めました。

ビジネス感を得るまで

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とりあえず売ってみた

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ひとまず売ってみない事には売れるか分からないのでやってみました。と言っても路上で写真を売るのは非常に恥ずかしいです。場所は名古屋駅前で、人通りが多く写真を置き始めるのに1時間ぐらいはかかったと思います。

ちなみに始めてヒッチハイクしたときも行き先のダンボール出すのに30分かかりました。

最初は看板もすごくテキトーで、100円の色紙に値段は貴方が決めてください!みたいな感じで超雑でした。恥ずかしながらも売り始めた僕に試練が訪れます。

全く売れない

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全然売れませんでした。

写真は結構きれいだと思っていたので、唖然でした。何故売れないのか?ここでようやく気づいたのですが、facebookなどのコミュニティで見る僕の写真と、路上に置いてある写真の認識度は違うということでした。

全く知らない人が売っている写真。しかも路上で汚い格好。そりゃあ通行人は見てもちら見程度。しかし勢いでやり始めた僕にそんな認識はありませんでした。何よりいい写真撮ってると思ってましたから笑

まず写真の認識率を上げるために、色紙を変更しました。

「気軽に見てって〜」という文字を追加した所、人が止まらなかった時間と比べて5倍の人が止まってくれるようになりました。モノがどんなに良くても見られなければ意味がない。認識率を上げることが大事だなあと気づきました。

どんなにいい文章を書いても目に止まらなければ価値がない。

これは今でもブログに通ずる所がありますね。

意外と売れない

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次に、思うほど売れない現象が起きていました。時給200円程度になっていました。これを解決するために値段を決めてもらう方式から300円〜に設定しました。自分が買う側だったら値段に迷ってしまうからです。

大体印刷に1枚40円程度かかって1時間で3枚売れれば時給800円程度。というかなり簡略化した計算をしました。3枚10円で買ってくれたおばあちゃんもいました笑

値段を決めた所、見ていく人の3割ぐらいが購入してくれる確率だったのが、8割以上が購入してくれる結果に変わりました。劇的な変化です。

クオリティを上げる施策

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一定の売上が担保されてからは、商品のクオリティを上げる事を考えました。具体的に行ったのは以下の3つです。

  1. 写真をスリープに入れる
  2. 持ち帰り用の封筒を用意
  3. プラス料金で100均の額縁を用意

これをすることでリピーターを増やす事が狙いでした。買ってガッカリさせてはリピーターもしてくれないと思ったので、クオリティを担保し始めました。これだけでなく相乗効果ではありますが、毎日の様に通る人が話しかけてくれるようになりました。

トライ&エラーがなにより大事

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このような感じでトライ&エラーを重ねて路上販売での利益を確保していきました。自分がやったことが即売上に繋がることが面白く、いろんな施策を打ちました。大きい写真を用意したり、撮影行きますよ〜という自分レンタルを行ったり。

時間によって場所を変えたりとか、色々トライ&エラーしました。

結果がでてくると非常に面白く、やればやるほど利益が出る事に面白みを感じるようになっていました。何よりユーザーの声を最前線で聞くことができてすぐに実行を移せる事の素晴らしさを痛感しました。

バイトだけでは得ることの出来なかった、充足感を得ることができたと思います。バイトをするだけでは、すでにあるものから時給でしかお金をもらうことができないのに対し、路上写真販売は0から売上を立てていく難しさと素晴らしさ、楽しさを得ることができました。

もちろん各自の生活があるので、時給が担保されているバイトは悪くありません。路上販売はそれこそ雨が降ったらできないですし、確実に利益が出る保証もありません。写真を撮影に行く費用や、印刷する時間などを考えたら時給は500円程度の日が多かったと思います。

しかしこの経験は今でも非常に役に立っています。たくさんの警察や歩行者に迷惑をかけたと思いますが、路上写真で出会った人は今でも繋がっており、非常に素晴らしい経験になりました。

今では写真販売を路上ですることはありませんが、本当にやってよかったです。

ありがとうございました。



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